2024/12/16
加湿器のお手入れって、意外と面倒だと感じる方は多いのではないでしょうか。
加湿器には、大きく分けると気化式、超音波式、スチーム式がありますが、どの方式にも長所と短所があって、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
そんななかでも、個人的に「お手入れのしやすさ」という視点でイチオシしたいのがスチーム式です。
スチーム式は電気ポットと思うと分かりやすい
スチーム式の最大の特徴は、その構造が電気ポットややかんに近いこと。水を沸騰させて蒸気を出す仕組みなので、タンクに水を入れて沸かす──ただそれだけで、空気をしっとりさせてくれます。そして何より、お手入れの手間がほかの方式より断然少なくなることが魅力です。
たとえば、気化式のようにフィルターを取り外して洗ったり交換する必要はありません。湿ったフィルターを放置するとカビなどが繁殖しやすいので、マメに掃除しないといけないのが気化式の少々面倒なところ。
超音波式も超音波振動子の部分が汚れたりカビたりすると衛生的に心配なので、超音波振動子の掃除や除菌が欠かせません。
その点、スチーム式は蒸気を出す段階で雑菌をほぼ死滅させることができるので、キレイな蒸気を放出しやすく、タンクがヌメヌメすることも少ないのです。
簡単だけどお手入れは必要
とはいえ、全くノーメンテナンスでいいわけではありません。水を加熱する仕組み上、カルキなどのミネラル分が「湯アカ」として付着しやすいという弱点はあります。ポットにカルキ汚れがつくことをイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
ただ、この湯アカを定期的に落としておけば、雑菌が繁殖するような汚れ方はしにくいですし、フィルターのように交換パーツがないぶん、長い目で見るとやはり手軽さでは上回っていると思います。
タンクを水でゆすぐだけでも、だいぶ違う
スチーム式加湿器は仕組みそのものがシンプルなので、大掛かりな部品の取り外しや洗浄は必要ないことが多いですよね。実は、それだけでも大きなメリットなんですが、毎日使っているとタンクの内側にヌメリやカルキがたまってきます。
とはいえ、普段のお手入れとしては「タンクを水でゆすいでおくだけ」でもだいぶ違います。使い終わったらサッと水を入れて振るだけでも、細かな汚れやミネラル分のこびり付きが軽減されるからです。
それに、雑菌やカビが発生しにくいとはいえ、ある程度の汚れが溜まると機器への負担にもなります。湯アカが付着してヒーター部分の熱伝導が落ちると、加湿効率が下がったり、最悪の場合は故障に繋がってしまうことも。やっぱり、「ちょっと面倒だな」と思っても、使い終わったときに水でゆすぐ習慣をつけておくと、長い目で見てメンテナンスがラクになります。
もちろん、定期的にクエン酸や専用の洗浄剤などでしっかり汚れを落としてあげると、さらに安心ですよね。ただし、過剰に神経質になる必要はなくて、あくまでも「ほこりやヌメリが目立ってきたら洗う」くらいで十分きれいに保てます。とくにスチーム式は構造的にもシンプルなので、ちょこっとお手入れするだけでも、気化式や超音波式よりも気軽に清潔感を維持できるのが嬉しいところです。
要するに、使い終わった後の「ひと手間」が故障予防や衛生面で大きな効果を発揮するので、面倒に感じるかもしれませんが、まずはタンクをゆすぐところからはじめてみましょう。
結論として、気化式や超音波式よりお手入れが簡単という点では、やはりスチーム式に軍配があがります。お湯を沸かして蒸気を出すシンプルな仕組みだからこそ、必要な作業が少なく済むんですね。
毎日使うものだからこそ、メンテナンスのしやすさは大事な要素です。
もし、加湿器選びで迷っている方がいれば、ぜひこの「スチーム式」を候補に入れてみてはいかがでしょうか。少しお手入れをするだけで、毎日気持ちのよい、潤いたっぷりの空間を手軽に楽しむことができますよ。