2024/12/16
(舞台:とあるインテリアショップのイベントコーナー。中央に「超音波加湿器」なる新製品が置かれ、両脇に支持派と批判派が立っている。)
支持派代表(A):「見ろよ、この超音波加湿器!スイッチ一つで微細なミストを発生させて、部屋中に潤いを行き渡らせるんだ。水を超音波振動でミスト化するから、加熱が不要で安全だし、電気代も安く済む!」
批判派代表(B):「ふん、確かに目の前に霧がふわっと広がって気分はいいかもしれないが、清潔さはどうだ? 加熱式なら雑菌が死ぬが、超音波式はそうはいかない。タンクをまめに洗わなければ、カビや雑菌が漂ってしまう危険性がある!」
A:「おいおい、それはメンテナンスを怠った場合だろ? きちんとしたフィルターがあって、使う水を清潔に保っていれば問題ない。第一、最近は除菌カートリッジだってあるんだ。」
B:「だけど結局、ユーザー側が手間を惜しまず管理しないと不衛生になる可能性が高いだろ? 加熱式なら沸騰して清浄性を確保できるじゃないか。初心者には超音波式はリスクがある。」
支持派(C):「それを言ったら、加熱式は加熱部分が汚れやすくてカルキが固まることだってあるじゃないか。おまけに消費電力が高い。電気代を抑えたい人、すぐにミストを得たい人には、超音波式のメリットは絶大さ。」
批判派(D):「いやいや、まだあるぞ。超音波式は水のミネラル分がそのまま空気中に放出され、白い粉(ミネラル堆積物)として部屋中に付着する場合があるんだ。そのメンテナンスと掃除はどうなんだ? 電化製品や家具の上に白い粉が積もるなんてたまらない!」
A:「確かに白い粉問題は無視できない…でも、純水やろ過水を使えばかなり軽減できる。最近は超音波加湿器ユーザーも、軟水化カートリッジや逆浸透膜ろ過された水を利用している。工夫すれば対処可能だ。」
B:「工夫、手間、費用…つまり超音波式を活かすためには、初期投資以上にいろいろと対策が必要なんじゃないのか? そこまでして超音波式を使う理由はなんだ?」
C:「理由は簡単だよ。加熱の待ち時間がなく、スイッチオンですぐにミストが出る。特に乾燥がひどい季節に、朝起きてすぐ部屋をうるおしたい人にとっては大きな利点だ。見た目もスタイリッシュで、部屋のインテリアとしても優れている。音も静かで睡眠を妨げない。」
D:「ふん、インテリア性か。確かに最近はオシャレなデザインが多い。でも、白い粉や衛生問題を考えると、やはり加熱式のほうが無難という考えは拭えないね。」
(ここでショップ店員(E)が介入する)
店員(E):「まあまあ、みなさん落ち着いて。実は今、我が店では超音波加湿器をより安全・清潔に使えるためのアクセサリー類も推しているんです。たとえば定期的なUV除菌ランプ付きのモデルや、ミネラル分を除去できるフィルターセットなど。こうした追加アイテムを利用すれば、批判派の懸念もかなり払拭できると思うんですよ。」
A:「そう、そうなんだ!最近は技術が進歩しているんだ。」
B:「なるほど、確かに進歩は著しいな。加熱式にもカルキ問題や消費電力の増大があるし、結局は『どの方式にもメリット・デメリットがあり、ユーザーが自分のライフスタイルに合った方法を選ぶ』ってことかもしれない。」
C:「俺たちは超音波式の利点ばかり強調しすぎてたかもね。確かにメンテは必要だ。でも、その手間をかける価値がある人には最高の選択になる。」
D:「批判してばかりの俺も、加熱式しか選択肢がないと思い込んでた。よく考えてみると、超音波式を快適に使うためのソリューションはちゃんとあるんだな。」
E(店員):「そうです、みなさん。最終的には、どちらの加湿器にも個性がある。超音波式はスタートアップが早く、デザイン性や省エネ性で優れ、加熱式は衛生面や安定性で優れている。大切なのは、ユーザーが自分に合った一台を見極めることです。」
(A、B、C、Dが互いに顔を見合わせ、納得したようにうなずく)
A:「お互い様だったな。批判派の意見を聞けて、自分の主張も整理できた。」
B:「こちらこそ、まさか超音波式の運用方法がこんなに進化しているとは思わなかった。」
C:「これからは両方の良さを理解して、勧めていきたいよ。」
D:「そうだな、誰が悪いとかじゃなくて、使う側の選択肢が増えるっていうのはいいことだ。」
(4人、そして店員Eが輪になって握手を交わし、観客たちも拍手)
E:「皆さん、今日は素晴らしいディスカッションをありがとうございました。これにて大団円!」
(幕が静かに下りる)